AI予想だけじゃ物足りない!「スポニチAI競馬予想 SIVA」では2021年から新企画として、キャリア豊富な競馬記者がレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」を不定期で連載します。
AIも見逃しているかもしれない?実際のレース展開の妙味や次世代ホープを学ぶならここ。SIVA運営に携わる百戦錬磨の記者Aの講義をぜひ“受講”してみてください。
第1回は1月5日に開催された「東西金杯」編をどうぞ。
タダしい競馬の見方塾 東西金杯を振り返る
明けましておめでとうございます。SIVA運営のAです。レースを見て思ったこと、調教から感じたことなどを不定期にアップしていきます。よろしくお願いします。
☆京都金杯
京都金杯(中京)は荒れましたね。ケイデンスコールはまさかの1頭でした。ただ、岩田康騎手の狙いはよく分かりました。1枠2番というインの枠を生かし、経済コースを通り続けて、最後は馬の頑張りに期待する。それに馬が応えたのです。2日の最終追いにもまたがったとか。なかなか岩田康騎手クラスの騎手が正月2日からトレセンで精力的に馬にまたがるということは、できないですよ。そのあたりの努力も含め、勝利の女神がほほえんだということでしょう。
ピースワンパラディ(2着)はもう少し切れる馬場の方が良かったのでは。3着エントシャイデンにも明確な狙いが見えました。いつもと違う競馬をする。それが逃げの手でした。普段と異なる競馬をすると馬には刺激が入ります。気持ちがピリッとして、いつも以上に走る。人間と似ていますよね。この枠(7枠13番)から逃げた点は驚きです。川須騎手の思い切りの良さを感じますし、矢作師も恐らく「作戦はお前に任せているから」くらいのことは伝えているのでしょう。このコンビは今後も注目。
☆中山金杯
中山金杯(中山)は勝ったヒシイグアスの強さが目立ちました。スローの中、周囲をがっちりと囲まれましたが、悠々と折り合っていました。スタッフに元騎手をそろえる堀厩舎。このくらいの教育はお手の物なのでしょう。直線を向いての伸びはさすが。道中で無駄な力を出していないから、伸びを引き出せたのです。
2着ココロノトウダイは惜しかった。道中で明らかに力んでいました。アクセルを無駄に踏みながら、ラストも勝ち馬と併せ馬状態で伸びてきた。道中でスムーズだったら勝っていたかもしれません。次走も引き続き狙うべきでしょう。
☆中山2Rに次に注目の1頭が!
中山2Rで次走、買いたくなる馬を見つけました。8着のハイエストピークです。4角手前の勝負どころで詰まって動けず、ポジションを落としました。完全に勝負のタイミングを逸し、あれでは好結果は望めません。次走で狙うべき1頭です。
♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。